肉を焼く前に塩をする理由 料理科学の森
普段肉を焼く時、焼く前に塩をする理由はご存知ですか?
私は昔、「味をつけるだけなら焼いた後でもいいんじゃないのか?」っと思っていました。
肉や魚に塩をふると、表面近くの水分がこれにとけ、濃い食塩水の状態になります。これをうすめようとして、それより内部の水も表面に引き出されるので、身が引き締まって形がくずれず、焼きやすくなります。
また、グロブリン系統のタンパク質は食塩水によくとける性質を持っているため、食塩が浸透します。アルブミンやグロブリン系のタンパク質は熱によって凝固するが、食塩があると速く進むので塩をした肉や魚は、焼いたときは早く表面が固まります。
塩を早くからふると、水分にとけてうま味も失われてしまうので、肉は焼く直前、魚も30~1時間前にふるようにします。
参考文献 「こつ」の科学 塩の事典
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